【転職】現情シスが教える!社内SE職に求める即採用のスキルや面接のポイント

IT転職・就職
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社内SEの求人で面接予定だが、何をアピールすると良い印象を持ってもらえるのかな?

あと、社内SEってどんなスキルや能力を持っていると有利なのかな?

中の人
中の人

企業によって社内SEに求めるスキルや能力には差がありますが、本質的な部分は同じだよ!

後、現在情シス勤務の私が、面接時に情シスの人に気に入られるポイントをこっそり教えるねっ

今回の記事では、現在システム開発会社などのIT業界で技術者として働く人を対象に、現役の情報システム部門で働く私が、個人的に一緒に働きたくなる求職者のスキルや、面接時に好感度を上げるポイントを紹介していきます。

尚、当記事の項目は、私の独断と偏見でリストアップしておりますが、おそらく他社の情シス求人の採用活動でも似たようなものだと思います。

どこの企業でも、情シスに求められる人材の特徴は、本質的にそれほど変わりはありません。

因みに、当記事の内容は、前提として非IT企業の事業会社が社内SEの採用活動をする場合のケースを想定しています。

IT企業の情シスなどでは当てはまらないものもあるのでご了承ください。

情シスの求職者に求めたいスキルや能力

当項では、私達情シスが社内SEの求人募集を掛ける場合に、採用したくなる保持スキルや能力を紹介していきます。

ただ、これらの項目はすべて必要といった事ではありませんが、当てはまる項目が多ければ多いほど採用される確度は上がります。
もちろんすべての項目に当てはまるようであれば、情シスの基本的な業務を担うにあたってスキル不足を感じることは少ないと思います。

パソコン全般のハードウェア関連知識

社内SEで欠かせない業務内容としては、自社で使用しているパソコンの管理です。
会社では企業の規模や業態にもよりますが、多くの台数のパソコンを使用しています。

それらのパソコンは通常社内SEが所属する「情報システム部署」が管理します。

管理とは、「機器の調達」、「社内環境に合わせた設定作業」、「故障やトラブル時のサポート対応」、「使用者や設置場所の管理」などを指します。
パソコンは、CPUやメモリ、HDDなどの様々なパーツが組み合わされて作られており、それらの知識がないと、パソコン調達時に適切なスペックの選定ができません。

また、自宅で使用している私物のパソコンであれば、そう頻繁に故障することはありませんが、情シスで勤務している場合は、社内すべてのパソコンを管理することになり、企業の規模によっては、頻繁にパソコンの故障やトラブルの連絡がきます。
それらを効率的にこなしていくには、やはりパソコンのハードウェアレベルの知識は不可欠です。

よって、少なくても、パソコンを構成している、CPUやメモリ、HDDといった基本的なパーツの種類やメーカー、スペックに関する知識は必要です。
また、それらがどのように役割を担っているのかも確実に理解しておく必要があります。

この辺りの知識に不安があるようだと、企業の情報システム部署として、パソコンやその他の電子機器の管理業務をこなしていくのは難しいと言えます。

尚、当ブログでは、過去に、パソコン初心者向けの記事として、パソコンに組み込まれているパーツの種類やその役割を解説しています。
もし興味があればこちらも参照してみてください。

一番望ましいのは「自作PC」経験者です。
パソコンは汎用パーツを組み合わせて作られており、個々のパーツを購入して組み立てて、そこにOSをインストールすることで、メーカーから完成品のパソコンを買わなくてもパソコンを利用できます。
パソコンを自作するには、各パーツの用途や種類を正確に理解する必要があり、BIOSなどのパソコンの根幹部分の設定を触る経験もします。
パソコンを自作することによって培った知識や経験は、情シスの業務では非常に役立ちます。
よって、「自作パソコン」の経験があるというのは、社内SEに転職するうえで非常に有利なポイントです。
もし自作パソコンの経験がなければ、是非チャレンジしてみることをおススメします。

VBAの開発経験

社内SEでも内製主体の社内SEと、外注主体の社内SEで大きく二分されます。

内製主体で運用している企業の場合は、自社内で.NET C#やPHPなどのプログラミング言語を使用して社内で使用する業務システムを情シスが開発します。
その為、情シスメンバーには、システム開発会社出身の元プログラマーも多くいます。

外注主体で運用している場合は、社内システムの開発は主に社外のシステム開発会社に委託し、情シスは要件定義や外注のコントロールを担います。

この区分けは、その企業の情報システムの運用方針によって分かれ、そのどちらもメリットデメリットがあります。

ただ、そのどちらの体制で運用しているかに関わらず、非常に重宝されるのは「VBAの開発経験」です。

VBA」とは、Microsoft Office製品に付随して利用できる、VB 6.0をベースとしたプログラミング言語です。
ExcelやAccessを用いて業務を自動化したり、業務システムを構築する場合には、欠かせないものです。

企業の業務おいて、Excelを用いたデータの管理は必ず発生します。
また、データを集計して表にする作業はExcelにおいて基本的な用途です。

VBAを習得することで、こういった作業を自動化することができます。

自社の主要な業務システムは前述したとおり、開発部隊を置いて内製したり、社外に外注するなどまちまちですが、Excelベースの個人レベルの作業を自動化するといった場合は、元々内製主体でやっていれば容易に可能ですが、外注主体の場合は、費用的にも外注化はし辛く、非効率な作業を続けざるを得ない事は多々あります。

そんなときにVBAの開発経験があれば、上記のようにシステム化から取り残された作業を自動化、効率化することができます。

また、Access VBAを用いた開発経験があれば、データベースを必要とするちょっとした業務システムを自作することができます。
こちらのスキルも情シスでは大変重宝します。

システム開発会社では、それほど評価をされないVBAですが、企業内の業務自動化や業務効率化においては非常に有効なので、是非習得することをオススメします。

当ブログでは、以前にまったくの未経験者向けに「Excel VBA」の学習方法を紹介した記事を書いています。
興味があれぱ是非読んでみてください。

紹介したVBAはプログラミング言語であり、プログラミング言語のなかでも、かなり初心者向けの立ち位置です。
だったらより高度なプログラミング言語であるC#だとかJavaが書ければより高く評価されるかと言えば、それは「No」です。
そういった高度なプログラミング言語で社内用の業務アプリやツールを作成したとしても、それをメンテナンスできる人材は自分以外に居ない可能性もあります。
それは業務の属人化に繋がります。
VBAであれば、学習コストが低く、未経験者からの習得も容易で、コンパイルも不要であり、管理もしやすい。
よって社内SEのスキルとして、他のプログラミング言語よりも「VBA」を使えたほうが即戦力として受け入れてもらいやすいと言えます。

データベースの基礎とデータ抽出や集計経験

企業の情シスで必ず行われている業務としては、データ抽出業務があります。
年次での決算関連で抽出するデータ、四半期ごとに抽出するデータ、月次で抽出するデータ、随時依頼を受けて抽出するデータ。

BIツールを導入し、定型のデータであればユーザーで簡単に抽出できる仕組みを構築している企業も多いかと思いますが、細かい条件を指定したデータ抽出では、やはり個別にデータ抽出処理を作成して、求められるデータをデータベースから取り出して整形して、ユーザーに渡してあげることも非常に多いです。

データ抽出やそのデータを用いた集計を行うには、元となるデータベースからデータを取得する必要があります。
その為には、「リレーショナルデータベースの基本的な知識」は不可欠です。

リレーショナルデータベースの基本的な知識としては、データベースの各テーブルは正規化されており、それらを内部結合や外部結合を使用して一つの表として扱うことや、インデックスや主キーなどの概念が理解できているレベルを指します。

また、リレーショナルデータベースをある程度理解できていれば、そこから、何らかの方法でデータを取得して集計する必要があります。
そのやり方は個人的には何でもよいと考えています。

データベースベンダーが提供しているデータベース接続ソフトやフリーのデータベース接続ソフトを介してSQLを発行してデータを取得したり集計する方法でも結構ですし、MS Accessの「クエリー」などのGUIベースでデータ抽出ができる機能を利用してデータベースにアクセスする方法でも構いません。

よくデータ抽出をするにはSQLが書けないとダメだという人もいますが、私はそう思いません。
目的のデータが抽出できれば、Accessのクエリーでも問題無いです。
色々クエリーを使いこなしていくなかで、レスポンスの問題にぶつかったり、クエリーでは支障が出てくるケースは何れ発生するので、その際に必要であればSQLも覚えていけば良いと考えています。

大事なのは素早く目的のデータを抽出できるテクニックです。
これがあれば、情シスの業務において、すぐに戦力として活躍できます。

企業の情シスとして2社を経験し、過去システム開発会社に所属していた頃に、客先常駐で顧客の情シスに入り込んで仕事をした私の経験から言えば、社内システムの運用業務において、データを直接参照しないといけないケースというのは非常に多いです。
社内システムの表面上のデータは、そのシステムの画面上から確認できますが、システムの画面には表示されない内部的なデータが重要になるケースは多々あります。
また、画面から確認できるデータであっても、そのシステムを起動して画面を表示して・・・といったのが手間な場合もあります。
よって、我々社内SEでは、データベース接続ソフトやMS Accessなどは自端末上で常に起動しており、何かデータを確認しないといけない場合はすぐに動かせるように準備していたりします。
ただ、その企業の運用方針や対象のシステムによっては、直接データを参照することが許されていない場合もあります。

サーバーやネットワーク等のインフラ基礎知識

情シスのお仕事では、自社で使用する業務システムや各システムを動かしているサーバーの管理業務も担当している場合が多いです。

また、各拠点で使用するIPアドレスを管理したり、オフィスのフロアLANを構築したり、場合によっては社内ネットワークをファイヤーウォールやルーター、スイッチなどで作る場合もあります。

よって、サーバーの一般的な知識やネットワークに関する基礎的な知識があると、社内のインフラを情シスで運用できるようになるため、非常に重宝されます。

もちろん、各業務システムで使用するサーバーは、システム開発を担当するSIerに構築を任せる場合も多いかと思いますし、ネットワークの構築も専門のネットワーク系SIerに依頼することが一般的です。

ただ、そのサーバーやネットワークで発生したトラブルの現象を的確に理解し、適切にSIerに報告をあげたり、自社のやりたいことを具体的にSIerに伝えるには、サーバーやネットワークの基礎的な知識が必要になります。

サーバーやネットワーク等のインフラは、動いて当たり前であり、ユーザーが意識するのは障害の時のみです。
ただ、企業の情シスはそのインフラの管理を担う必要があり、障害を起こさないように運用していく必要があります。

サーバーやネットワークの「構築」をする場合は専門的で高度な技術や知識が必要になりますが、「運用」だけであれば、基礎的な知識でも十分です。

また、現代の電子機器はネットワークに接続されていない機器は稀であり、大半の機器は何らかのネットワークに接続されています。

情シスが管理する機器として最も一般的なのはパソコンですが、企業のヘルプデスク業務における問い合わせの多いトラブルのなかに、パソコンのネットワーク関連のトラブルがあります。

  • インターネットに繋がらない
  • 無線LANに繋がらない又は遅い
  • ファイルサーバーに繋がらない
  • 通信が不安定で途切れる

などなど。

ネットワークの基礎的な知識があれば、コマンドプロンプトでPingを打ってどこまで通信が届くのか確認したり、nslookupで名前解決が出来ているかを確認するといった対応が取れます。

ネットワークというのは社内の情報基盤を支えるインフラであり、業務アプリケーションなどのように専用画面があって問題があればエラーが出て確認できるといったものではありません。

そういったネットワークのトラブルシューティングも社内SEの大事な業務の一つです。

よって最低限、サーバーやネットワークの基礎的な知識は身に付けておく必要があります。

当項では「サーバーやネットワーク」と異なる技術対象を一括りにしてしまっていますが、より細かく重要度を分けた場合、個人的には以下のように感じます。
[ネットワーク全般の知識]>[Windowsサーバーの知識]>[Linuxサーバーの知識]
ネットワークの知識が最も汎用的であり最重要です。
サーバーの知識については、企業内で使用するサーバー群において、管理系サーバー(ActiveDirectoryやIT資産管理、アンチウィルスなど)に関しては、WindowsServerを使用している場合が非常に多いです。
業務システム用のサーバーは構築したSIerが管理する場合も多いですが、上記の管理系サーバーの場合は、どこの会社でも情シスが運用、管理をしています。
その為、それらをサーバーを運用するうえで基礎的なWindowsServerに関する知識は必要になります。
Linuxも企業の管理系サーバーとして使用する場合はありますが、一般的にはCUIでの操作が前提となる為、Linuxサーバーを自社内のみで管理することを避ける情シスも多いです。
よってLinuxサーバーの優先順位は低めにしてあります。

求められるスキルや能力のまとめ

これらのスキルを眺めると感じることは、

高度なスキルは必要ない

ということです。

もちろん、より高度なIT技術や専門性の高い技術を持っている人材を求めている企業もありますが、そういった企業は自社内で積極的にシステムの内製化を推進していたり、ITリテラーが高く、ITを有効に活用できている企業である場合が大半であり、企業全体の数から言えば、ほんの一握りです。
日本国内の大半の企業は、ITの活用が十分ではなく、高度な技術は求められないケースが大半です。

更に言えば、下手に高度なIT技術を習得しており、経験豊富なIT技術者が自社の社内SE求人に応募してきた場合に、「オーバースペック」と判断して、採用を見送るケースもよく見ます。

それは、高い技術に見合う業務を自社で提供することができない場合や、自社の給与水準がその人材のスキルに釣り合わないといったケースであり、その場合は無理にその人を採用しても、長く働いてもらえないという考えに至るからです。

このことから、社内SEとして求められている人材は、どの様なスキルを保持しているかといった部分ももちろん重要ですが、採用に至る場合は、面接の場面などでスキル以上に重要視される部分があるということが言えます。

それではこれらを踏まえて、次の項では、もし貴方が面接まで漕ぎ着けた場合に、採用担当者がどのような部分で評価をしているのかを紹介していきます。

社内SE求人における面接時のポイント

当項では、社内SE求人で面接まで漕ぎ着けた場合に、その企業の採用担当者がどの部分で好印象を持つか、採用したいと感じるかを紹介していきます。

尚、実際には当然企業によって重要視するポイントは異なります。
よって、一般論として参考にしてください。

ビジネス目線で物事を考えられる

SIerなどのIT企業で働く技術者の場合は、自社の損得勘定をあまり意識しなくても良いケースは多いです。
そういった企業の場合は、自社の営業や、プロジェクトマネージャーが考えるべきもので、その配下の技術者は決められた期限のなかで顧客が求める成果物を作り上げることが優先されます。

ただ、社内SEとして非IT企業のなかで働く場合は、自社の損得勘定を意識した考え方が求められます。

具体的には、社内のユーザーからあがってきた業務システムへの改修依頼について、対応する場合に必要になる費用や労力に見合ったコスト削減効果が得られるか否かや、自社の経営上、ITを活用することで売り上げの拡大や顧客の増加が見込める分野はどこなのかを見定めるといった、お金を効率よく稼いだり、無駄なコストを削減して最大限の利益を得るといって「ビジネス」寄りの発想や視点で物事を考えられる必要があります。

例えば、誰もが知るIT業界の巨人のGoogleは、様々なサービスをユーザーに無料で提供しているが、その収益源は何なのか?

流石にGoogleの例で言えば、ある程度IT業界で働いていれば誰でも知っている内容だと思いますが、こういった話題に興味を示し、それに対して自身の考えをはっきりと提示することのできる人であれば、社内SEの仕事は、顧客(ユーザー)が望んだシステムを作って納品することが仕事ではなく、顧客(ユーザー)がシステム化を望むその根本的な原因に着目して、そこから見直しを提案できる「コンサルタント」の様な役割まで担えるのではないかと感じさせてくれます。

よって、仕事におけるビジネス視点での会話ができるような人材であれば、将来のマネージャー候補として高く評価されるのではないかと思います。

中の人
中の人

面接時に、その企業の収益モデルについて質問したり、企業経営に関する質問を投げかけることで、「ビジネスセンスがある」と印象付けることができるかも

ポジティブな出世欲がある

SIerなどのIT企業では、出世欲を前面に出して仕事をしている人は少ない印象です。
元々技術職である以上、経験を積んで広く深い技術を身につけていけば、自ずと役職が付き出世していきます。

ところが、非IT企業の社内SEの場合は、技術が高めることは出世には繋がりません。

非IT企業の社内SEが出世するには、以下が必要です。

  • 自社の売上アップやコスト削減に貢献する
  • 社内の上の人たちから信頼を集めて頼られる
  • 社内のプロジェクトを自身が主導して円滑に回す

このような仕事振りで社内でも目立つ存在になり、その結果出世していきます。

「出世欲」というのは、組織のなかで仕事をしていくなかで真っ当な欲求です。
仕事において、質の良い仕事をするためには正当な対価が支払われる必要があり、会社に自身の仕事が評価されて出世に繋げたいと考えるのは、仕事への大きな活力になります。

また、情シスのお仕事では、出世をすることで、自身に与えられる権限も増え、裁量が生まれ、自身のやりたいことが実現し易い状況になっていきます。
そこも大きな「出世」のメリットです。

よって、面接の場で「出世したい」と明確にアピールすることは、高い評価に繋がる可能性があります。
ただし、ネガティブな誤解を与えないように、ポジティブな理由とセットで伝えるようにしてください。

中の人
中の人

その企業ではどのような評価制度があって、どのような成果を出すと出世などの評価に繋がるのかといった質問をしてみると良いでしょう

人とのコミュニケーションを取ることが好き

SIerなどのIT企業では、末端の技術者が顧客と直接やり取りすることは少なく、そのプロジェクトのリーダーやマネージャーといった上役者がその役割を担います。
末端の技術者でなく、高いスキルを持つ上位の技術者であっても、顧客とのやり取りでは表に出ない場合も多々あります。

また、同僚とのコミュニケーションにおいても、多少コミュニケーション能力に問題があっても、それ以上にIT技術が優先される職業である以上、大きな問題にはなりません。

よって、SIerなどのIT企業では、明らかにコミュニケーション能力において「社会不適合」と呼べるような社員がのびのびと働いています。

ただ、非ITの事業会社の社内SEの場合、周囲の人間とのコミュニケーションが苦手だと業務は務まりません。

企業の情報システム部門では、経理や総務などのバックオフィス系部門や、営業や販売などのフロントオフィス系部門などと横断的にやり取りが発生します。
情シスが管理する社内システムは、情シスだけが使うものは稀であり、全社だったり、他部署が使うというケースが大半です。
その為、情シスだけでシステムの企画や機能要件の検討、運用設計などが完結することはほぼ無く、だいたい他部署の責任者や現場担当者を交えながらプロジェクトは進行します。

また、特定のプロジェクトだけではなく、情シスの通常業務でも、社内からのパソコンや社内システムなどの問い合わせ窓口として対応する「ヘルプデスク」業務などでも、当然のように円滑なコミュニケーション能力が求められます。

相手の困りごとを的確に理解して、それに対してわかりやすく回答をするには高度なコミュニケーション能力が必要になります。

また、社内SEは社内とのコミュニケーションだけではなく、取り引きのあるシステム開発会社やIT機器ベンダーなどとも協力しながら社内システムを構築、運用していく必要があります。
それらの企業とも円滑に仕事をすすめていくためにも、やはり的確な調整能力が求められます。

いくら高度なITスキルを持っていようが、社内の人たちや社外の協力会社との円滑なコミュニケーションが取れなければ、その高いスキルを活かす場を作ることができません。
その為、社内SEでは、ある一定以上のコミュニケーション能力が必要になります。

また、周囲とのコミュニケーションに苦手意識がなく、どちらかと言えば人と話をすることが好きだという人材であれば、情シスの採用責任者は、採用後も周囲とのコミュニケーションに悩まされる心配も無くなり、採用したいと考えるようになるでしょう。

また、社内SEとして必要なコミュニケーション能力とは、流暢に話ができる能力ではなく、相手の話の趣旨を適切に理解して、こちらの意見や考えを正確に伝えることができる能力です。

よって、もし面接の場に進むことができた場合は、「人と話をすることが好き」、「相手の話をしっかり聞いて会話をしている」といったことを上手くアピールしてください。

中の人
中の人

その企業の面接官には嘘はバレる前提で、正直に話しましょう

例え会話が上手くなくても、素直に丁寧に話をすれば、そういった話しぶりを評価してもらえることは多々あります

資格取得など学習する習慣がある

IT系の資格は非常に多くの種類があり、IT業界で働いていると、多くの人が当たり前のように資格取得のために勉強をしたり、講習に通ったりしています。
ただ残念なことに、世の中の非IT企業の社員では、IT業界の様に学習する習慣のない人が非常に多いです。

社内SEとして非ITの事業会社で働いていると、学習する習慣の有無について、非常に社内とのギャップを感じます。
資格取得のための勉強をしていると話すと驚かれ、なかには「転職しようといているんじゃないか?」と勘ぐる人もいたりします。
非IT職の人の場合は、

「資格取得」=「転職の為の足掛かり」

といったイメージが強いのかも知れません。

社内SEとして非IT企業の情シスに勤めている人のなかには、元々システム開発会社などのIT業界出身者も多く、社内SEに転身した後も、資格取得や自己啓発のための学習を続けている人も多くいます。
そうすると、やはり同じ情シスに採用する人は、自社の他部署の社員とは違って、ちゃんとプライベートでも学習する習慣を持っている人材が良いと考えます。

また、勉強している内容でも印象が分かれ、より上位のIT系資格を学んでいると聞けば、その人が興味のある技術分野がわかり、ITの技術が好きなのかなといった印象を持ちますし、簿記だったりTOEICといった非IT分野の資格に関する学習であれば、ITの枠に拘らず、自身の価値を高める努力が出来る人で、且つジェネラリスト向きなのかなといった印象を持ちます。

どの様な資格や勉強をしていることが、より好印象に繋がるかは人それぞれですが、少なくても「学習する習慣がある」ということをアピールすることは非常に有効です。
世の中は、大人になった瞬間から勉強することを辞めてしまう人があまりにも多すぎるので。

中の人
中の人

面接の場では、今学習している資格や分野をアピールするとともに、その会社に入社した際にどのような分野の学習すると仕事に役立ちそうかも質問してみると良いかも知れません

学歴による足切り

当項では、面接にたどり着く前に発生するポイントです。

IT業界は技術職であり、一般的には学歴は重要視されません。
新卒採用の場合は、技術や経験で応募者を測れない以上、学歴も重要視せざるを得ないのですが、IT業界の転職においては、最終学歴が東大だろうが、中卒だろうが、そんなことは参考程度の意味しか持たず、大事なのはその人がどのような技術を持っているかです。

ただ、非ITの事業会社の社内SE求人の場合は当てはまりません。

非IT事業会社の情報シスでは、過去にシステム開発会社に勤めていたり、元IT業界といったケースも多々ある為、実際に現場責任者との面接では、IT業界と同様に学歴は重要視されないことも多いのですが、面接に呼ばれる前の書類選考においては、採用部署の情シスではなく、その企業の人事部が実施しているケースも多くあります。
その場合は、IT能力とは直接関係のない項目をもとに、応募者がその会社の入社基準を満たすか否かのふるいを掛けます。

そのなかでも大きいのが学歴です。
この学歴では、大卒の場合にその学部が理系か文系かや、大学の学力レベルよりも、大卒かそれ以外かで判断されるケースが多いです。
大卒であれば入社基準を満たし、そうでなければ人事部側の書類選考で落とします。

大きな企業では、人事部の社内権力が強いことも多く、もし情シスがこの人を採用したいと声を上げても、人事部が許可をしない限り採用できない場合もあります。

中の人
中の人

大企業では、この「人事部フィルター」がきつめなので、もし学歴に自信が無ければ、大企業での採用は難しいかもしれません。

それでも書類選考を通すには、保有資格や職歴などでアピールしていきましょう!

最後に

今回は、システム開発会社などのIT技術者が非ITの事業会社の社内SE求人に応募する場合に、持っていてほしいITスキルや、面接になった場合に情シス側の採用担当者に評価されるポイントを、私の独断と偏見で紹介してみました。

ただ、何度も記載している通り、企業によって求める人材は様々なので、今回の記事の内容が全ての企業に当てはまるものではありません。

あくまで私が採用担当者だったら・・・といったスタンスで書いております。

今回の記事を参考にしつつ、例えば応募する企業に関する転職者向け口コミサイトなどの情報もチェックしたり、求人票の記載している内容から、求められるスキルや人物像を深読みをしてみるなど、様々な観点から検討して対策をしていただくと良いかと思います。

今回も読んでいただきましてありがとうございました。
それでは皆さまごきげんよう。

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