今回は、一般的によく混同される「Excel」と「データベース」との違いについて紹介していきます。
またITの初心者向け記事として「データベース」に関する基礎知識も併せて紹介します。
間違ったExcelの使い方
Excelで顧客管理をしていますとか、Excelで過去の取引履歴を管理していますって話を時々耳にします。
昔のExcelでは格納できる行数の上限があまり多くなかったのですが、最近のExcelでは扱える行数も大きくなり、それなりのデータ件数を扱えるようになりました。
ただ、上記のような顧客管理だったり取引履歴の管理のような「データベース」の役割をExcelにやらせてはいけません。
何故ダメかと言うと、Excelはただの「計算表を作成するためのソフト」であり、データベースソフトでは無いからです。
では、何故大量のデータを管理するための仕組みとしてExcelを使用してはいけないのか、データベースソフトを使用しないといけないのかについて、次項で説明していきます。
Excelをデータベースとしては扱ってはいけない理由
当項では、Excelをデータベースとして扱ってはいけない理由やデータベースソフトの特性を紹介していきます。
データベースはデータを「レコード」単位で管理する
じゃあ「データベース」とExcelの最も大きな違いと言えば、データベースでは「レコード」という概念があります。
「レコード」は行ごとのデータの塊です。
データはレコード単位で管理され、他のレコードとデータが混ざることはありません。
例えば上記の画像のようなExcel表で顧客管理をしていて、特定の顧客データを消そうとした際に行の選択を誤り、いくつかの列が残ったままセルを消したとします。
大抵先頭列は顧客番号でしょうから、顧客番号は残り、以降のどこかの列からは一行ずれることになります。
↓こんな感じ・・・
あらあら、鈴木さんの住所等の情報が田中さんの情報に置き換わってしまいましたね、
画像の例で言えば3行程度しかないので、誰でも誤りに気づきますが、もし何千、何万と行があった場合は、最終行まで目視で確認しない限りずれているのは気づかないでしょう。
もし気づかずにファイルを保存してしまうと、例えば後日にその顧客データに対してDMを送る場合、宛先の住所に違う顧客の名前が載ったヤバいDMが続々と届くことになります・・・。
Excelは人が判断してセルの値を一塊のデータとして識別しますが、データベースでは、一塊のデータはレコードとしてソフトウェアが識別、管理をします。
データベースであればデータの削除はレコード単位でしか行えません。
↓データベースソフトのAccessの画面
上記の画像で言えば、田中さんのデータを消そうとした場合は、対象行をまるっと消すしかなく、もし郵便番号などの値を消したをしても、田中さんの行自体は消えないのです。
よってデータの中身がずれて入れ替わると言うことが起き得ないのです。
次回はもう少し掘り下げて説明していきましょう。
ではでは、今回もありがとうございました。
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